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明日への地図を探してのSのネタバレレビュー・内容・結末

明日への地図を探して(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

3回目の鑑賞。1回目は去年、2回目は1月に観て、前から上位5本に入ると思っていたけどもうこれは暫定世界で1番好きな映画です。
この作品の良さは、何より人生を前向きに楽しく生きられるようにしてくれるところ。現実と向き合えない人や毎日が同じことの繰り返しで退屈な人に見てほしい。日常の小さな奇跡を探したり、マークがマーガレットのために宇宙に連れ出したり、飛行機に失敗した後の今日をいい日にしようとするマークの姿だったりがティーンエイジャーらしい爽やかな雰囲気で描かれていて気持ちが晴れやかになる。2人の楽しそうな笑顔が見ているだけでこちらも笑顔にする感じ。
頭のいいマーガレットと勉強はサボりがちのマークの掛け合いが面白い。マークとマーガレット2人がループにハマったことをきっかけに、逃げていた現実と向き合うために必要な前向きさと支えになる人を見つける。
マーガレットの向き合う現実はこの上なく辛い。愛する人を失うと気づいたとき、現実と向き合って前に進めるのか、自分ならどうだろうと考えちゃう。最後にマーガレットのお母さんが言った言葉が大好き。「毎秒が奇跡。人生は奇跡でできてる。全てを失っても、生きる価値はある」
マーガレットにはたっぷりの時間とそばにいてくれる人が与えられた。おかげで彼女は前に進めた。この先の人生を前向きに生きられるようになったんだろうな〜。
マークが言い出した日常の小さな奇跡を探す行為、この物語でも重要なポイントとなっているけどこれが自分は大好き。平坦な日常を送る人々の心に輝きをもたらすことができる素敵な生き方だと思ってる。でもマークは自分のことばかりで家族や他人を気にかけていなかったと気づく。人と話したり繋がってみたり他人のために行動すると、探してた奇跡よりもっといいことが起きて自分も他人ももっと楽しそうだった。このマークの成長嬉しすぎる。
わんちゃんを届けたように、ループで世界は救えなくても誰かを幸せにできたし、成長したふたりはこれからも誰かを幸せにしてくれるだろうなって思わせる締めくくりも良かった。
どんなに辛いことがあってもそばで支えてくれる人がきっといること、周囲を気にかけて関わっていくことで自分も周りも日々がうんと楽しくなること、このふたつの奇跡に関する解釈をフレッシュに伝えてくれるこの映画が大好きだ。
この映画はとにかく全体に瑞々しさがあって心地いい。それでいて前向きに生きられる強いメッセージ性も持つ素敵な映画。
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