ごまだんご

ピノキオのごまだんごのレビュー・感想・評価

ピノキオ(2022年製作の映画)
4.0
”周りと見た目が違う”という点でマイノリティな人達に寄り添いながら、現代的な思想も含ませたアニメ版からのGoodな改変をした実写化作品だと思います。主人公のピノキオは勿論これに該当するんだけれど、新キャラのファビアナなんかは特にその印象が強かったと思います。身体的な理由があり夢を叶えられるのか、と悩んでいる人間。ピノキオの共感者として、良い立場のキャラクターだったと思います。
異端だと、違いがあるからと仲間に入れてくれない人達を描いていて。そんな人たちを甘い言葉で誘い、だましてお金を稼ぐ人たちもいて。それは現代だとマルチ詐欺の手法に近いなーなんて思ったり。非行に走った人たちを受け入れる場所もあるけれど、それはお世辞にも良いとは言えない場所であって。結局、美味しい話には裏がある。無理に作った仲間は友達とは違う。自分たちの悲しみや悩みを正当化して忘れるために、共に行動しているだけの集団なんだな、と感じた。
映像面では少し違和感を感じることがあった。序盤のフィガロのCGが少し不安定だった&クレオが人面魚すぎて可愛くなかったことが気になった。あと、モンストロのデザインが残念だった。なんでアニメ版からそんなに変えたん??
他には、ピノキオがそんなに悪い子に見えなかった点、ブルーフェアリーの登場シーンがかなり減っていたこと、などが少し残念に感じたけれど、総合的にはかなり良かったと思う。
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