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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカットのJIZEのレビュー・感想・評価

3.9
2017年の劇場公開版を途中降板したザック・スナイダー監督が初期構想に基づき再撮影かつ再編成を行い約150分にも及ぶ蔵出し映像や4分の新映像を追加して新たなヒーローたちのサイドストーリーを蘇らせる。公開版の倍ある密度にまず満腹。2017年の劇場公開後に根強くファンがスナイダー版のリリースを呼びかけた結果、4年越しで実現した。端的にキャラのアクションでのキメのスロー映像の使い回しが、本家版と比べてとくに印象的だった。また基本的な物語の枠組みは同じだが、世界観の構築や神話性、キャラのバックボーンなど、一見一緒のようであり完璧に別モノとしてブラッシュアップされ塗り替えられている。ウェドン監督による撮影したシーンは一切含まれない。一つ前に書いた『アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年)』での序盤で、各々が強盗計画立てる時に映る金庫の中の片隅に「スナイダーカット」のフィルム缶が、保管されてるのはシンクロして笑えた。ジャレッド・レト版のジョーカーの不意の参戦やサイボーグことビクター・ストーンの背景かつ出番の大幅カット、フラッシュについてもヒロインのアイリスがチラッと登場したりと今後の単独作に向けて重要な場面が追加されている。同じシーンであっても編集やテンポ、セリフ、アクションの細かい差異があって、劇場公開版と見比べてみるのも一興かもしれない。
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