旧版はこの長尺を2時間未満に抑えていたので、ライド感を楽しめる作品でしたが、今回はその倍以上。それで薄まっているかというと、まったくそんなことはなく濃密な映画体験が楽しめました。
ちなみに旧版になくこちらにあるシーンは、追加撮影されたシーンではなく、スタジオの意向で切り捨てられたシーンがほとんどのよう。追加で撮影されたのは、“あの男”が登場するエピローグの他一つのみ(総合で4〜5分と言われている)。
旧版がドラマ性が薄い薄いと批判されたから足したんでしょ?という指摘はちょっと違う。
旧版の完成作業を務めたウェドンに対して、本作でサイボーグを演じているレイ・フィッシャーが大絶賛激おこ表明中ですが、本作を観れば納得です。旧版では空気だった彼が今回かなりのキーパーソンですから。
彼のドラマにある父から子へのメッセージはスナイダー自身の人生に起こった、あるドラマとも重なり、泣けた。