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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカットのotakonのレビュー・感想・評価

4.5
1カット目からまったく違うシーンで驚愕。
いわゆる「ディレクターズカット」ではなく
確かにこれはザック・スナイダー版の『ジャスティス・リーグ』だった。

もちろん知っているシーンもあるが、セリフや編集が絶妙に変えてあり
既視感を全く感じることなく最後まで楽しめた。

ジョスは超人たちに愛嬌を注入して『アベンジャーズ』風にまとめたとすると、
ザック・スナイダーは『ウォッチメン』のようにキャラクターの魅力を徹底的に掘り、
ディティールを盛り、超人を超人らしく表現していた。
ジョス版もまったく嫌いではないが、これを観てしまうとさすがに分が悪い。

たとえばアクアマンが水に入るシーンひとつ取っても、
飛び込む様子はカットして、荒波に消えたと思いきや爆速で泳ぐ表現に変えていた。

戦闘後の痛々しいバットマンの姿もバッサリカット。
おかげでスーパーパワーを持つヒーローたちと堂々と渡り合う、頼もしいリーダーに見える。

ラストバトルは舞台も展開も変わっていて、流石に笑ってしまうw
ジョス版では開幕即自爆していたバットマンも最後までガッツリ活躍。
突然現れて無双したスーパーマンも「何故そうなったのか」がしっかりと描かれ、納得がいく。
街の住民たちを救うシーンもすべてカット。
善と悪の超絶バトルだけに振り切っていてめちゃくちゃ面白い。

尺の制限が無くなったことで敵味方問わず、新キャラの魅力が爆上がりしていたのも嬉しい。
サイボーグは家族、特に父親とのつながり、フラッシュは恋人の登場と能力の覚醒、
ステッペンウルフもガラリとデザインを変え、
ジャスティス・リーグを圧倒する強キャラに生まれ変わっていた。

今後の展開を見据え、世界感の拡張、スケールアップを考えていたのも伺える。
ダークサイドの登場(オメガ・ビームも見れる!)、その他ヒーローたちの匂わせ、
そして何よりも驚愕の展開を見せるファンサービスたっぷりのエピローグ!!!
これの続きが観れないのが本当に本当に悲しい・・・

もしもこのバージョンが劇場公開されていたら、と
妄想せざるを得ない大傑作。劇場で観たい・・・
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