CUBE 一度入ったら、最後のmgcのネタバレレビュー・内容・結末

原作には無い、大人の抑圧にコンセプトを置いてオリジナルの展開にするのは良かった！
汚い大人代表の吉田さん。大人の抑圧に耐えられなかった弟を、救えなかった菅田くん。今、救いを求める一人の少年。弟のもうひとつの未来とも言える岡田くん。この構図が凄くわかりやすかった。
けど...CUBEという作品に重ねる必要は...

謎解き要素は全部原作をなぞってしまっているし、今をときめくスタータレントがバサバサ面白く死ぬのを楽しみにしてたのに、事務所NGか、興収優先かPG指定無しの全年齢にしてしまっただけあって味気ないものに。

杏が置物だったり、岡田くんが登場時から狂気を隠せていなかったり、吉田さんの演技が悪目立ちしちゃうとか、聞こえてるだろという所でヒソヒソ話とか。話題性獲得にねじ込まれた星野源主題歌のむしろポップにした感じがやっぱり馴染めなかったり。ツッコミ始めたらキリがない。

大人の抑圧に抵抗する映画なのに、様々な大人の事情に呑まれてしまった。本当にキューブに閉じ込められたのはインディーズ界から大作映画の世界にやってきた監督自身なのかもしれない。
でも、生き辛い若者たちの魂を救おうと挑戦することをやめないでください。心から応援します。