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CUBE 一度入ったら、最後のペコのレビュー・感想・評価

CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)
2.6
ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の密室型シチュエーションスリラーの傑作「CUBE」の日本版リメイク。よくもまぁ、これを日本でリメイクしようとしましたね。その度胸だけは評価したい。設定はオリジナルと一緒で、謎の立方体の中で目覚めた男女が、殺人的なトラップをクリアして脱出を試みるというお話です。とにかく、説明が無い!緊張感が無い!なかなか死なない!登場人物たちの魅力や個性が弱いのも残念だし、何より死に方が生ぬるいのです。中だるみも多いうえに、登場人物背景の掘り下げが中途半端なのです。過去にトラウマを抱えている主人公や、怒りや憎しみを抱えている人物が、このCUBEの中にいることでどう感情が変化していくのか、その過程の描き方も中途半端。回想シーンが途中途中で入っているせいか緊張感も途切れ途切れになってしまっている。
斎藤工の帰りたい理由がハッキリ伝わってこなかった。岡田将生の最後のあっさりとした退場は謎だし可哀相。子供は…なんでCUBEにいたの?オリジナル版でも謎を残したまま終わるので、そこに関しては良いのだけど、とにかく緊張感が無く、無駄なシーンが多かったのがダメ。
エンディングの星野源のポップな曲に、この映画はSFスリラーではなかったと確信しました。
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