marm25

クレイジーなくらい君に夢中のmarm25のレビュー・感想・評価

4.7
大号泣映画。これは私のように人格障害がある人、パートナーや親戚に心の病(トゥレット症や双極性障害、統合失調症など)がある人にはかなり響く作品だと思います。
記者のアドリがある夜出会ったカルラ。一晩だけの割り切った関係を結んで颯爽と姿を消した彼女を追うと精神病院に入院していて、彼女を追って自分も入院することに。そこで出会う人たちによって心の病がある人との難しい関係の結び方を知っていく。
簡単に「治るよ」とか「気持ちの問題だ」というのは本当に危険で、「普通」ではない私たちにとっては本当の意味で命取りになる。「普通を求められるのは苦しい」。中盤のアドリとカルラの最高に幸せそうな普通のカップルシーンで終わったら低評価だったけど、きちんと大変な描写も描かれていてよかった。「世界にひとつのプレイブック」のスペイン×女性版みたいな感じでさらによい。

ラストシーンは、ハッピーにもバッドにも結びつきそうな終わり方でそれもよかった。よくなるかもしれないし、現状維持かもしれないし、もっとひどくなって悲しいことが待っているかも…。
「どんな状態でも今の君が好き」。これは私たちにとってはすごく救われる言葉です。
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