Kanna

14歳の栞のKannaのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
4.9
クリープハイプの栞、ずっと好きでよく聴いてた曲だったけどもっともっと好きになった。エンドロールはなんでもない映像なのに、登場するひとりひとりの人生と自分のこれまでと尾崎世界観の歌詞とを全部重ねて想いを巡らさざるを得なかった結果、自分でもびっくりするぐらい大泣きしてしまった。

不都合なことを「興味ないし」と言ってしまう弱さ、大人になったら何もかもが変わると思っている浅はかさ、こんな自分が嫌いだと言える純粋さ、すべてが愛おしい。なんなんだこの映画。この映画を観ても14歳の頃のことってぜんぜん思い出せない私はどうかしてるのかもと思いつつ、嫌な思い出はどんどん消化しながら私の人生がいまのところはずっとオールタイムベストを更新してきている証拠でもあるのかなと思う。あの頃よりは確実に自分のこと好きだし、あの頃よりは確実に自信もあるんだなと思えたから、いますこし世界が明るい。
でももう戻れない、べつに戻りたくもないんだけど、不可逆なことってそれだけで価値があるから尊いよ、もっと鮮明なうちに栞を挟んでおきたかったな

この時代に、こんな映像を残そうと思ったこと、残せたことがまず凄すぎる。点数はもうちょっと考えてからつけようと思うけどもはやつけないのが正解かもしれん〜
Kanna

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