もこもも

14歳の栞のもこもものレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
4.2
とある学校の2年6組の3学期を切り取って生徒のありのままを記録したドキュメンタリー作品

観れてよかった...
とにかく心揺さぶられる
自分を含めてほとんどの人は
かつて"14歳"やったんやから
揺さぶられるに決まってるよね
懐かしさにしみじみさせられたり、
自然なやり取りや会話に心温まったり、
もう戻れないあの頃のキラキラに
切なさや寂しさも感じさせられて
色んな感情を抱かされる作品やった
こんなに自然と仲良くなれる人や
好きになれる人がいた学校って
奇跡のような素敵な場所やったな

どう撮ったらこんなに自然に
撮れるんやろって思わされるぐらい
みんなのありのままが映されていて、
だからこそ胸に刺さる部分が多かった
自分と重ねて過去を振り返ったり、
あの頃の視点から現在の自分を見て、
色んなことを考えさせられる

「人生で一番緊張したかもしんねーわ」

印象的なのは女の子の家に
ホワイトデーのお返しを渡すシーン
純粋な恋心が可愛くて胸に沁みた
バスケ部の2人なんか好きやったなぁ
11代目農家を継ぎたくない発言は笑っちゃった
果たして中学2年生の頃の自分は
早く大人になりたかったのかな
それとも子供のままを望んでいたのか
多分子供のままが良かったと思ってたはず
それでも家族以外で外食に行ったり、
1人で遠いところへ行ったり、
お酒やタバコを嗜んでいたり、
今では当たり前のことに憧れを持ってて
今思えばその憧れ自体もキラキラしてたな

「大人になって忘れたくないものは
 アイスクリームを食べてる時と
 好きな子と電話してる時」

インタビューのところは
"こんな大人になりたくない"と
"大人になっても忘れたくないこと"が印象的
中学2年生の頃に想像してた大人の自分より
全然夢のない現実に少し悲しくなったし、
その時、その時に自分が思っていた
大人になっても忘れたくないことを
今の自分は結構忘れてることに気付かされる

色々過去を振り返って今の自分に
切なさや悲しみを抱いたけど、
実際理想通りにいくものではないし、
青春時代のキラキラはなくても、
自分と家族が健康で仲良くて、
笑い合える友達がいて、好きな事があって、
今の自分も十分幸せで楽しい日々を送ってる
って14歳の自分に会えたら伝えてあげたいな

この2年6組のみんなが羨ましい
あの頃の煌めきや悩み苦しんだことが
映像として残ってるってタイムマシンで
14歳の自分に会いにいけるみたいな感じやん
自分やったら人生の節目節目に見返すもん
歩きロングのEDは曲も映像もめっちゃ素敵
35人みんながとっても愛おしい

主題歌 : クリープハイプ『栞』
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