syuhei

Arc アークのsyuheiのレビュー・感想・評価

Arc アーク(2021年製作の映画)
2.0
夏への扉はハズレらしいのでクーポンでArcを観に来た。実写邦画SFって嫌な予感しかしないがそれでも期待してる。

『Arc』観た。邦画の実写SFという以外、予備知識ゼロで臨んだ俺が馬鹿だった。せめて上映時間くらい知ってれば苦痛が少しは軽減したかもしれない。

出演者情報すら知らんかったので最後に倍賞千恵子が出てきたときは驚いた。というか認識できた俳優が彼女しかいなかった。これが最後の出演作品になるのだろうか。気の毒な気もするが、ゲゲゲの鬼太郎が遺作となった緒形拳よりはマシか…。

arc(円弧)とark(方舟)をかけてるかなんか知らんけど、arcにはもう1つ、ドラマの進行線、劇中の登場人物の成長曲線、変化の軌跡という意味もある。本作は前半(プラスティネーション)から後半(不老手術)へのarcに飲み込みがたい断絶がある。前半を切ったら90分以下におさまったのに。

セリフ回しも演出もいつもながら古臭い。倍賞千恵子すら気の毒になる。滑舌の悪い役者も複数いて、普通にセリフが聞き取れない箇所が複数あった。演技経験の浅そうな無名の人物たちのセリフの方が自然に聞こえた。邦画の演技プラン、根本的にアップデートしたほうがええんちゃうやろか。

SFの割にセットもチープ。超重要な会議するのに安っぽい長机を合わせて生徒会みたいやし、主人公が不老手術を受けるため横たわるのは汚い民家の玄関みたいな古ぼけた板張りの上。1世紀近く時代が進んでるのに迷子の子供を探すのにGPSやビーコンすら登場せず走り回るだけ。

プラスティネーションといえば、ひと頃よく梅田のスカイビルとかで展示会やってて、3回くらい観に行ったなー。本作に描かれてるようなキレイなものじゃなかったけど、生きているような死体云々という話なら押井守監督でアニメ化したほうがよかったかもね。

https://twitter.com/syuhei/status/1411615146548600845?s=21
syuhei

syuhei