PERSPECTIVE

モンタナの目撃者のPERSPECTIVEのネタバレレビュー・内容・結末

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

Q:テイラー・シェリダンは主人公に銃を持たせないままクライマックスを盛り上げられましたか?

A:全くできていませんでした。シェリダンの映画は銃の下に平等な社会映画なのですから無理もないことです。

ウィズアウト・リモースに続きまたしても原作の壁に阻まれたかシェリダンよ。実に惜しいことである。


とはいえこれはあくまでクライマックスのみの話。不穏感とともに「今、自分は間違いなくアメリカ映画を観ている」という安心感で胸がいっぱいになる序盤、サイコパスと社畜を兼任していて主人公よりもはるかに魅力たっぷりな殺し屋コンビ、そして何よりも黒人×妊婦×馬×ライフル(or火炎放射器)というオーバーキルな情報量をまんべんなく生かした銃撃戦のショット(山火事のシーンと比較すると正直別物の映画を持ってきたのかと疑うほどの高レベルである)などに表された、シェリダンの俺ジナルセンスは思い切り感じることができた。これは実に幸せなことである。

というか殺し屋コンビが淡々と仕事をこなし続けるスピンオフ作ってくれ。そっちの方が絶対面白くなる(それボーダーライン・ソルジャーズデイでやってるってば)。
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