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モンタナの目撃者のAPlaceInTheSunのレビュー・感想・評価

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)
4.4

RottenTomatoesの批評家スコアや一般のスコアも、見渡すかぎり、評価は低め(テイラー・シェリダン絡みでは最低レベル?)だけど、驚くほど楽しんで鑑賞した。

面白過ぎない良さというか、丁度よい満足の娯楽作品というか。
無駄なものを盛り込みすぎない、展開が早すぎない。
でもしっかり登場人物の感情が描けている。
特にアンジェリーナジョリー演じるハンナと父を殺されたコナー少年のシーン、関係性の移り替わりに気持ちを揺さぶられる。
自分は傷を負った孤独な者同士が出会い、そこで何か不思議な感情が立ち上がる、みたいなのが好物なんだなと実感。
あの二人ががっしりハグするシーンとか入れてないのが良い。
最後に天涯孤独になった少年が「僕はこれからどうなるの?」と問うとハンナが「一緒に考えよう」というのも良き。
安易に「これから一緒に暮らそう」などと言わないあたりに作品の品を感じる。

テイラー・シェリダン脚本でこれまでも用いられてきた、≪開発・発展からとりのこされたアメリカの辺境の地で、土地に根差し生活する側とよそ者の対立≫といったモチーフが見てとれる。
「馬」「大森林」「山火事」の使い方が巧く、古き良きアメリカ映画を観ているような安心感・幸福感を与えてくれる。知らんけど。
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