APlaceInTheSunさんの映画レビュー・感想・評価

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5


マンハッタン計画を成功させ原子爆弾の父として名声を得たオッペンハイマーを、私生活は等身大のダメダメな人間として描くクリストファー・ノーラン。
オッペンハイマーの中に自分を見出して自画像として描いたの
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地球は優しいウソでまわってる(2023年製作の映画)

3.0


U-NEXTのポイントで鑑賞。

Rottentomatoesで90%台を叩き出してたから期待したんですよ。なんだかんだ、あのサイトのTOMATOMeterは参考にしてたんですけどダメでした。Not
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ダウンサイズ(2017年製作の映画)

3.3

6月に公開される『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』が楽しみながらアレクサンダーペイン監督の、未見作品を。

これ珍品ですね。有名監督のウェルメイドな作品群が並ぶフィルモグラフィーにポツンと
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.0



好きなライターさんが『ダンジョンズ&ドラゴンズ』について書いたレビューを引用します。
↓↓
『北米圏のメジャースタジオが得意とするファンタジー設定の、終始コメディタッチの、美術、撮影、編集という点
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5


人間への強い信頼に基づいた[提示]と[祈り]のようなものを感じた。
「栗田科学みたいな、皆が自然体で気遣いし合える同僚ばっかりな良い会社なんてないよ。理想的で不自然。これで利益出んの?」
少し前の自
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.7


◇あらすじ◇
映画監督ミゲルがメガホンをとる映画「別れのまなざし」の撮影中に、主演俳優フリオ・アレナスが突然の失踪を遂げた。それから22年が過ぎたある日、ミゲルのもとに、かつての人気俳優失踪事件の謎
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エル・スール(1982年製作の映画)

5.0


ビクトル・エリセの、実に31年ぶりの新作長編映画『瞳をとじて』公開記念でのリバイバル上映。

[あらすじ]
「ミツバチのささやき」のビクトル・エリセ監督が、同作から10年を経た1983年に発表した長
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PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

3.8

U-nextに加入していると、確か月額料金が3000円くらいなんですけど、そのうち1200円が毎月ポイントとして付与されて、ポイントを使って有料作品を鑑賞するという仕組みになっている。
月末になるとポ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

【あらすじ】
不遇な状況に絶望した女性ベラは身篭ったまま命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.5

大きな運河に、巨大な船がゆっくりと進んでいる。
ただそれだけのファーストショットなのに、味わいが豊かでその後の映画の良さが期待される。
この現代パートでは、草原の中を犬と散歩をする女性が二組の綺麗に残
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

2.5


ノットフォーミーだった。

奇しくも、現実世界では、松本人志とかいうストイックな笑いの求道者から、お笑い界の大スター→芸能界1の大物、→本物のカイブツすなわちモンスターになった男が『TAR』のリディ
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Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)

4.1

#鑑賞後かなり時間が経っているためボヤっとした感想につき

取り立てて、新規性のあるトピックを扱っているわけでもなく、特別に撮影や編集や演出が優れているともいえないのだけど、とても引き込まれた。ヒリヒ
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.4


バリー・コーガンは、ネイティブ読みでは「バリー・キォーガン」という発音らしいですね。
、という話しを聞くと、子供のころに良く見たこのCMソングを思いだしてしまう。
「赤ちゃん夜泣きで困ったなぁ〜
 
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.6


大人の男性達にも赤いチークが入っているあの絵柄がどうにも受け付けなかった…。

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

-


配信されてないし、レンタルビデオ屋は近所に有るには有るけど行かないから、こういう再上映はありがたい。

冒頭の、卒業式で真剣にスピーチしたりパフォーマンスする同級生を小馬鹿にするような立ち振舞いから
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.8

自分の知らないどこかで、世界が少しずつ終わりゆく的な展開は、だいぶ前にTSUTAYAの名作発掘で見た『渚にて』を思いだした。

あとは、この社会にうまくアジャストした富裕層に対しても、SDG'Sについ
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

-


テルマ(ビヨーク)は、チェコスロバキアからアメリカに渡り、息子ジーンと二人で暮らしている。工場勤めや内職をし、つつましい生活をしながら懸命にお金を貯めているのは、息子の目の手術をするためである。
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セックスと嘘とビデオテープ(1989年製作の映画)

4.5


【あらすじ】
一見何の不自由もない幸せそうなカップル--夫のジョン(ピーター・ギャラガー)は大手法律事務所に勤める有能な弁護士、妻のアン(アンディ・マクドウェル)は夫の希望を受け入れ専業主婦に--し
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正欲(2023年製作の映画)

3.6

原作小説未読、前情報は入れずの状態で鑑賞、メモ代わりにつらつらと。

タイトルは「正欲」。
この作品において語られる「正(しい)欲」と、「正(しくない)欲」とは何なのか。正しい性欲と正しくない性欲と言
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リトル・オデッサ(1994年製作の映画)

3.8


たまに90 年代の映画観たくなる。という訳で観た、これもベルトルッチ作品。
ユダヤ系ロシア人のアメリカ移民。

不良の兄貴に憧れる弟、っていう構図好きだなぁ。
橋の袂で、久々に兄弟で再開するシーン、
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暗殺の森(1970年製作の映画)

-


これを心底楽しめるのはシネフィルの方々なのだろうな〜と。ゴダールの影響が色濃く出ているらしく、なるほどイタロ始めとする盲目の方々に主人公が誕生日を祝われるシーンのなんとも不思議な可笑しみやアバンギャ
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

4.5


長男役のリバー・フェニックスが放つエバーグリーンな輝き

両親が反戦・反資本主義的思考を持った過激派左翼という設定。
ハイライトは母親の誕生日シーン。お母さんへの誕生日プレゼントをお金で買ってくるの
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.4


◆イオンシネマって普段行かないのだけど、本作はNetflix制作・配信作品で賞レース対策として申し訳程度に短期間劇場公開してるらしく何故か関西ではイオンシネマが独占上映してた。
平日の16:00頃の
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.8


大阪アジアン映画祭で好評を博し、ネット上でも絶賛評を目にしていた『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』が配信開始されたのでさっそく鑑賞。

この映画の舞台は、ある大学(というか関西人なら分かると思うけ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.2


おぞましい程に強欲な白人達。対照的にオセージ族は侵略される弱者でかつその文化を美しく神秘的に描いている。

前者で言えば、何度も登場するハエやその羽音が嫌悪感を引き立てるし、ディカプリオ演じるアーネ
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ピアニスト(2001年製作の映画)

4.7


イザベル・ユペールとアニー・ジラルド演じる主人公母子の2人だけ取っても名シーンだらけ。前半は人間のこういう痛い所を描写しちゃうか!の連続で堪らなかった。

忙しいあまり、何回かに分けて鑑賞してしまっ
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クーダ 殺し屋の流儀(2022年製作の映画)

3.5


神戸市新開地のCinema神戸さんにて「聖地には雲が巣を張る」
「クーダ 殺し屋の流儀」の2本立て上映。
この2本立て、何か脈絡あるのかな?

それは置いといて、正直あんまり期待してなかったけど面白
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.2


神戸市新開地のCinema神戸さんにて「聖地には雲が巣を張る」
「クーダ 殺し屋の流儀」の2本立て上映。

見逃してた作品が見られて満足。
ヨーロッパに良く見られる中心地から放射線状に広がる街が蜘蛛
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伯爵(2023年製作の映画)

4.0



期せずして8月に観た「オオカミの家」で描かれたチリで永年にわたり虐待・搾取を続けていた施設コロニア・ディグニダに加担し協力関係にあった当時の独裁政権。
その政権に君臨して夥しい数の社会主義者や反対
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(2021年製作の映画)

4.5

「オオカミの家」と同時上映。

こちらの方が短くまとまっていて好みではあった。

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.3


壁の絵やストップモーション・クレイアニメが常に移ろい蠢きながら、伝えてくる何か。
その何かを伝える手法が一筋のストーリーじゃなく、同じシーンを何度か繰り返してるな、とか思ってたら、これ継ぎ足し継ぎ足
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.3


爆発で始まり爆発で終わる、戦中、戦後のドイツ混乱期を生き抜いた女の一代記。

その後、数々の映画で描かれる時代の波に翻弄されながらも強かに、靭やかに、生きる女性、の一つの源流なのかなぁと。
真っ先に
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なれのはて(2021年製作の映画)

4.0


【作品概要(公式サイトより)】
第3回東京ドキュメンタリー映画祭 長編部門グランプリ&観客賞
日本に帰国せずフィリピンのスラムで暮らす「困窮邦人」たち。 すべてを捨て、最底辺で生きる彼らにとっての“
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