悲しみや虚無感はどんなに歳月が流れよう
とも消えることのない永遠の苦しみだろう。
だけどたくさんの時間を経てほんの少し
視野が広がり視点が変わり心のなかにこれ
までの苦悩とは違った 何かおおらかな癒し
と赦しを受け入れる心の隙間が生まれたの
かもしれない。
それぞれの抱えている蟠りがすこし溶かさ
れ触れ合う瞬間、彼らの心の中でいまもこ
れからもずっと生き続けるわが子への愛の
向き合い方にもやわらかな変化がうまれた
気がした。
神聖で安堵の漂う教会、十字架に見守られ
気持ちをぶつけ合い共有し合う円卓から
自らやさしい日差しの射し込む 愛を標す
ガラス窓の元へと次第に移り 手を取りあ
う2組の 共に大切な存在をなくしたもの同士、
会話劇から見えてくる愛する息子たちの面影と
震撼する事件の背景 その後の両者の苦悩
緊迫していく4人の心情を思うとやるせな
くて苦しすぎて息が詰まりそうだった。
凄い臨場感だった