メルヘンの本質とは〝こどもだまし“ではなく、喪失と回復の描出にある。というセリーヌシアマ監督の言葉がしっくり来た。
少女達のナチュラルな演技と静かな演出で、違和感なくすんなり世界に入れた。
人生で経験する喪失感もそこから少しづつ癒されていく過程も、この映画の様に静かな時間のなかでゆっくり過ぎていくのを、優しく繊細に思い出させてくれた。
3世代の女性によって描く、可愛い無邪気な子供ごころに感じていたこと、忘れていてもまた大人になって経験する事は、
その経験が多ければ多く、観た方の人生のタイミングによってはとても響く作品。
私も然り。映画館で観てよかった。