そら

秘密の森の、その向こうのそらのネタバレレビュー・内容・結末

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

序盤から心を鷲掴みされた。

後部座席から届く
スナックとジュースと小さなハグ。

ずきゅーーーーん🥺


澄みきった空気感と繊細な描写。

73分と言わずもっと魅せてよ、
と言いたくなる揺蕩うような心地よさ。

(もちろん作品的にはこれでちょうど良いのですが)


8歳の少女が、8歳のママと出会ったら。

当然だけど、
ママにも子供の頃があって、
怖かったものや好きだった遊び、
なりたい職業とかがあって。

小さいながらも一生懸命、
母の人生や気持ちを想像し、
寄り添おうとしてる姿に胸が熱くなる。


私自身も昔から、
母が今の自分の年齢だったときのことを
時々思い出しては、
どんなことを考えてたのかなあと、
想像してみたりすることがある。

実際に、
こんな風に出会って話してみたい。
対等に語り合えるのかな。


そして、
いつも言っていたのに
最期だけ言えなかったお婆ちゃんへの、
時を超えた"サヨナラ"。

8歳にして、
"また今度はないの"
という一瞬一瞬の大切さを学ぶなんて。



クオリティの高すぎるごっこ遊びに、
はしゃぎながらのクレープ作り、
ママの9歳のお誕生日会。

エピソードのどれもが愛おしい🥺
そして可愛い🥺

何度も可愛さにトキメキながら涙した。


でも、
少女ふたりだけでのゴムボートには、
現実に戻ってちょっとヒヤヒヤ。

せめてライフジャケットは着て〜!😂笑


お婆ちゃんとマリオンとネリー。

産まれて成長して、失い癒えて、
見送られる。

喜びも痛みも、
こうして受け継がれていくんだね。

31歳のママだって、
8歳の娘に戻りたくなること、
あるんだろうな、きっと。


母と娘、
母として娘としての、
立場や想い、現在と過去、
それぞれの人生が交錯する、
素敵な物語でした☺️
そら

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