furip

秘密の森の、その向こうのfuripのレビュー・感想・評価

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
4.0
原題は"Petite maman"
小さなママ、という意味なのだそう。
本作の邦題、神秘的な感じが漂っていて…どちらのタイトルも好き。

セリーヌ・シアマ監督の作品は初めて観ました。
明かなシチュエーション、セリフだったりとかがなく"すー…"と観ている我々の感じるまま、あるがままにさせてくれているよう。ひたすら優しく抱かれている感じがして、わたしはちょっとくすぐったいような感じ(とっても心地いい)。

映画初出演のジョセフィーヌ&ガブリエル・サンス姉妹、可愛らしいです。本作の主人公は8歳の女の子たち、ネリーとマリオンが仲良くなっていくところや、ちょっとした冒険、ままごと遊び(本格的な)、夢を語り合ったり不安に思うこと・秘密を打ち明けあったり、本当のことだけど突拍子もないことを告白したり。

深い悲しみ、できなくて後悔していること、苦しみやひょっとすると怒りの感情があったのかもしれません。過去・現在・未来、互いが共感・共鳴が現れてきて、いつの間にか癒されてた。それぞれ思い悩んでいること、苦しんでいることが違っていても互いを思いやり、寄り添いあえるって素晴らしい。

ぽかぽかとした余韻を感じる作品でした。
furip

furip