Yurina

明け方の若者たちのYurinaのレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
3.0
試写会にて鑑賞。

普通になりたくないと思ってても、1人だけレールから外れるのは怖い。だからこそ望み通りの道じゃなくても、面白みのないレールに縋る気持ちが痛いほど理解できる。大学時代の「僕」が今22歳のわたしを描いてるかのようだった。映画を見ながら自分と重ねてみたり、「憧れ」を抱いてみたり、いろんな感情が交差した時間だったなあ。

本作の設定は2012年だけど若者の葛藤とか苦しみって時代に関係なく同じ温度で存在するのかあと改めて思ってみたり、、、
なんで歳を重ねると若い頃の熱量だったり、苦しみを忘れちゃうんだろう。

原作を読んでたから全部知ってたけどそれでもやっぱり中盤はキューッとなった。同情とはまた違う感情が込み上げてきた。
原作が好きだったから映画化するって聞いて見るか悩んだし、私の思い描いてた「彼女」のイメージとなんとなく違って未だに原作の方が良かったなあとも思うけど見てよかったと思う。原作を読み終わったあとのもどかしい気持ちをやっと消化できた。

不毛な恋愛といえばそれまでだけど、だからこそ壊れないように離れないように守り続ける「僕」がなんとも言えなかったなあ、、
Yurina

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