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明け方の若者たちのReoのレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
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 30代に差し掛かる若者が抱く、様々なものが閉じていく感覚に満ちた作品。20代後半は可能性が消えていく気配を感じつつも抗っていける年齢でもあるので、最終盤にそれぞれがどんな抵抗を見せているかというところはまぁエールだし虚しさの象徴でもある。
 一番いいところは冒頭の飲み会から恋が始まっていく一連の流れだけど、「花束みたいな恋をした」と(舞台まで)ほぼ変わらないながら、こっちは限界サブカルが見ている走馬灯というか、「明日死ぬのかな?」と思うような多幸感があった。要は美しいけどキラキラ前向きじゃないというか、「花束」より日光が圧倒的に少ない点で別の魅力がありました。
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