まいこ

明け方の若者たちのまいこのレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
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WEBライターのカツセマサヒコによる長編小説デビュー作を、「君の膵臓をたべたい」「東京リベンジャーズ」の北村匠海主演で映画化。

大都会・東京に生きる若者に訪れた人生最大の恋と、何者にもなれないまま大人になっていくことへの葛藤を描く。明大前で開かれた退屈な飲み会に参加した“僕”は、そこで出会った“彼女”に一瞬で恋をする。世界が“彼女”で満たされる一方で、社会人になった“僕”は、夢見ていた未来とは異なる人生に打ちのめされていく。

最近流行りの若者の歪んだ(?)偏愛物語かと思ったらかなりリアルに近くて吃驚した。邦ロックも明大前もこれぞとばかりにサブカルを演出するための舞台装置かと拍子抜けした一方で、時間を無駄に費やすだけの飲み会の様子や、就職活動を乗り越え夢を叶えるために入社した会社での扱われ方、「気づいたらすきになっていた」感情といい(自分が体験した訳では無いが)一番この手の作品としては現実みを感じた。
海行く→西の方で何故葉山になったのかは謎だし(南じゃね)、ネズミ講のお誘い場となった渋谷のカフェは少し前に行ったことがあるから親近感が湧いてしまったし、王将はバイトの闇を蘇らせたし、マカロニえんぴつは良。そういうところが刺さったのかもしれない。
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