たばた

ボーはおそれているのたばたのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.5
前半は不幸のワンダーランドって感じでマジで楽しかった。酷い!凄い!天才!と心の中で叫びながら笑ってた。

ホアキン以外のキャストをチェックしてなかったので、ネイサン・レインの登場には、おお!となったし、ドゥニ・メノーシェ(アップになるまで気づかなかった)の贅沢な使い方にもびっくり。

後半はどんどんシリアスに、一見カオティックな印象になっていくけど、わけわかんね〜という言葉では片付けられない切実さが伝わってくる。どうやら「ユダヤ人」というキーワードで読み解く必要があるらしく、そのへんの解説もゆっくり読んでみたい。

長かったけど、自分的には退屈な瞬間は無かった。アリ・アスター作品に一貫して感じるのは狂気とかではなくピュアネスなので、難解なものを作られてもなんか悪い気はしない。長編三作目にして、この成熟度は凄いと思う。
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