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ボーはおそれているのBのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.5

内容は思ったよりイカれた感じじゃなかったけど、これを母親と観たアリアスターはやっぱりイカれてるなと思いました。


序盤
精神科に通い、強い薬を出されるボー。
ドラッグ常用者たちが居る道路沿いのマンションに住むボー。クレイジージャーニーで観たLAなどの風景そのまま。

usもそうだったけど、私も家の鍵を掛けたのに閉まっていない、マンションの廊下でガチャガチャやってると追いかけてくる人がいる、みたいな夢を見るのでこのパートが一番怖かったです。

家という自分のテリトリーが危うい、というのにシンプルに恐怖を感じる。
usは家で観たけど、劇場で観るとしんどい。序盤だけだったから耐えられた感がある。(この辺で隣の人が結構笑ってて、気が合わないと思いました。アリアスター的には成功なのかもだけど。)

中盤
帰省できなかったボーが豪邸やコロニーみたいなところでお世話になる。
『オオカミの家』の監督2人のパートも登場。ポップな中不穏な感じがぴったりでした。

終盤
ボーの帰宅。
何となく長いな、という印象だったけど、
支配したい母親、
なんとなくアリアスターの幼少期が組み込まれている、というのは知っていたけど、どこまで事実なのか、、。



母親、母親の弁護士、精神科医しか連絡先がないボー。
母親のせいでもあるけれど、自主性のなさ。
長く飲み続けてきた薬のせいで、感情を上手く表現することも、制御に関してはする機会もなかったのかもしれない。


アリアスターだから今回も色々なものが散りばめられているんだろうなと思ったけど、見つけられるはずがないと思っていたので諦めました。
ただ、ボーの感情を感じさせるため常にカメラの中にボーが映るようにしていたという話からは、それならボーが分からなかったことは観客にも分からないなと思った。

アメリカ他では失敗していて日本頼みだ、みたいな記事を見たけど、アメリカでははっきり意見言わないと嫌われると聞くので、どっちとも取れるような返事をしがちな日本人にはボーに共感しやすいのかなとおもった。
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