自分にとって紛れもなく価値あるものだったので、問答無用で満点です。
フィッシュマンズを聞いた当初は、兄が流してるのを横で聞いているだけで、佐藤さんのあの唯一無二の声が正直苦手だった。笑
でも否応なく兄が流し続けるのを聞いてるうちにマジックにかかった。あの歌声、ビートに乗せられる歌詞。ステキ以外の何ものでもなかった。
佐藤さんが亡くなっていることを知ったのは、そうして自ら聴くようになってからだった。
それでもフィッシュマンズのバンドとしての歴史を知ることはなく、ただアルバムをいくつか中古で買っては聴いてみたりするくらいで。
そんな自分にとって、フィッシュマンズの当事者を始めとした方々が色々と語り、歴史を紐明かす本作を鑑賞することができたのはとても有り難かった。
どんないきさつでこの歌詞が書かれたのか、このライブではこんな心境で披露されてたのかな、とか、これまでただフィッシュマンズの音楽を楽しませてもらってただけだったのが、一つ一つ重みのある曲として再認識することができた。
やっぱりフィッシュマンズが好きだ。もっと好きになれたと言える。もっと好きになりたいと。
実は「男達の別れ」のDVDを持っていたけどまだ見れていなかったから、ようやく心の整理ができてちゃんと向き合えそう。
佐藤さんの喪失をリアルに感じつつ、一方で存在をこれまで以上に強く感じることができた。
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ドアの外で思ったんだ あと10年たったら
なんでもできそうな気がするって
でもやっぱりそんなのウソさ
やっぱり何も出来ないよ
僕はいつまでも何も出来ないだろう
空に寄りかかって 2人の全てを頼って
どこまでも飛んで行く
いつでも僕らをヨロシク頼むよ
IN THE FLIGHT
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