つかそ

Seaspiracy 偽りのサステイナブル漁業のつかそのレビュー・感想・評価

4.4
自分は、農業という視点からはじまり土、森、里山、水、人間の食、貧困、、、と
今まで「陸上の持続可能性」については日頃から考えてきた。
ただ、「海洋の持続可能性」についての問題は自分が思ってた以上に深刻だった。

マイクロプラスチック、海洋生物のプラスチック誤飲、水質汚染、、、
もちろんそれらもかなり闇の部分なんだけど、それら以上に漁業が与える環境への悪影響がいかに深刻なのか知らされた。

正直、「紙ストローに替えよう!」とか言ってる場合じゃない。笑

金儲け最優先の生態系の破壊を完全度外視した違法に行われる慣行漁業。生態系は勿論、労働力も搾取していて、しかも海の上ではそれを取り締まれない。

また、サステイナブルやアニマルウェルフェアを謳う認証制度を管理している海洋保護団体も殆どが"ウォッシュ"。
何故なら、それらの団体のスポンサーが大手水産系の会社だから。
本質的な闇である漁業に関しては目をつぶって認証制度で金儲けしている現状。

衝撃的な事が多すぎてうまくまとめられない。笑

ただ、この映画の締めくくり方には共感出来なかった。

「"魚を食べる事"が良くないから魚は食べないようにしましょう。」

個人的に全然本質的じゃないと思う。笑
畜産とかヴィーガンに対してもこれは思うのだけれど、殺生や食肉が悪い事ではないと思う。

ホモ・サピエンスとして本能的に動物性の食は求めるし、生存に必要なわけで。

食肉や殺生が悪いのではなく、「工業化された食べ物の消費があまりに過剰」な事がよく無いんじゃないのかな。

工業的な食糧が社会に溢れる事であまりにも色んなものを搾取しすぎていて(健康、自然、生物、労働力)、それが良くないんじゃないかなあと個人的には思う。

全ての産業において、
極力何も搾取する事なく、人間の本能的な欲求や今ある生活をいかに実現させられるのか?を考える事が大事だと思う。
つかそ

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