風来坊

少林寺 十八の羅漢の風来坊のレビュー・感想・評価

少林寺 十八の羅漢(2019年製作の映画)
3.0
時は明の時代。中国各地で倭寇(わこう)と呼ばれる侵略者たちが非道な悪行を繰り広げていた。少林寺の若き僧兵たちは民を救うために立ち上がる。中国製のカンフーアクション映画。

てっきり「少林寺 阿羅漢VS鬼神羅刹」の前作と思っていたのですが、主演俳優が同じという以外はあまり物語の関連性ないみたいです。
「少林寺 阿羅漢VS鬼神羅刹」はVFX満載の超次元バトルのファンタジー少林寺でした。本作もファンタジー強めですが、そこまで超次元という訳ではない感じ。

敵は海賊との事でしたがどうやら日本の豊臣軍のようです。しかしそれなら時代考証とかにかなりズレがあり、更には軍に巫女のような格好の女性がいて僧兵と戦うし忍者は出てくるしでもう無茶苦茶…。日本と韓国がごっちゃになっている印象。そういう部分はやはりファンタジー。

頑張ってはいますが日本語のイントネーションもおかしく気になってしまいます。言葉使いも当時のものとは違い現代言葉…。
野武士も出て来るが本営に雇われた時点で野武士ではないのではないのでは?ツッコミどころには事欠かない作品。

そういうところを割り切って気にしなければ荒唐無稽な少林寺の僧兵をテーマとしたエンターテイメントなアクション映画としては悪くはない。
七人の侍のような展開もなかなかに熱い。しかし…18人もいるのはちょっと多すぎてキャラ描写が追いつきませんね。

主演のシェー・ミャオさんはリー・リンチェイさんと一緒に「新・少林寺伝説」などに出演しているだけあり修行シーンなど少林寺にリスペクトを感じます。棒術もキレキレでアクションシーンは見どころ満載。
クライマックスの死闘感もなかなかに熱いです。

日本人としてはどうしても素直に楽しめない部分がどうしても足を引っ張りますが、アクション映画としてはまあ悪くないかなと思います。

まとめの一言
「変な日本語」
風来坊

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