最新型航空機のアルプスでの墜落事故をきっかけに、航空事故調査局の音声分析官マチューが事故原因調査の責任者として任命される物語。
ストーリーは現実感があり、緊張感に満ちているが、キャラクターに関しては主人公マチューの職人気質が魅力的であるものの、他の登場人物には特筆すべき面白さがない。
演出面では、音声から事故現場を再現する描写が非常に印象的で、緻密な調査が行われていく様子をリアルに感じられる。音楽面では、無音を表現する静謐さが効果的に使用されており、緊迫感や緊張感を高めている。
視覚効果は予想以上に精緻で、航空事故や調査の現場をリアルに描いている点が好印象だ。また、簡素すぎる国家機関として話題になったBAEの外観が登場しないのが逆に面白いと感じられるだろう。
この映画は、航空事故や航空機に関心のある「メーデー民」に特にオススメだ。全体的にリアルな描写が随所に見られるため、航空事故や航空機に興味を持つ人々には十分に楽しめる作品だと思われる。