高校を卒業したばかりの青年コンビが、息苦しい日常からドロップアウトするべく、オンボロのワゴン車であてのない旅へと出立する。ティーンエイジャーの"ヤリまくりロード・トリップ"を描いている、70年代セクスプロイテーション。

非モテ系のジタバタ劇ではなく、プレイボーイ気質の青年による、あっけらかんとしたセックス劇を描いていくスタイル。70年代のグルーヴィーな楽曲をバックに、風変わりな人間たちとの掛け合いが繰り広げられる。

登場する女性陣は、万引き常習犯の女性、ヒッピー族の女性、白黒ショーに興じる女性、訳ありの中年主婦など。総じて、年上の女性が主人公の相手役となっており、女性側も"真の自由"を追い求めていることが、示唆的に描写される。

何よりも、主人公の青年たちが、精神的開放（活力としてのセックス）を追求するティーンエイジャーという、憎めないキャラ付けになっているところが素晴らしい。70年代のパッケージ化もまた良好であり、エロと哲学の融合に成功している。