2人の関係性描写はちょっと足りなかったかなーと思うけど、話の大意、構成は良くまとまっており、場面チョイスも◎
人間の愚かしさを一身に受けながら生まれたこと、自分の存在が母の長く続く苦しみの原因そのものだったかも知れないということ、しかし同時に父母が生きたいと思った理由でもあること、鬼太郎の背負う宿命が重すぎて…😢
あんなに冷めた子どもなのも納得だわ。
ていうか、ゲゲ郎は水木のこと息子のように愛しく思っている気がする。のし上がりたいといいながら、その実こんな国なくなっちまえばいいと思ってそうな自暴自棄な子どもに、人生案外捨てたもんじゃないよって何度も伝えようとしてる。
これまで踏みつけられてきた人に「でもあなたの下にも人がいますよ。あなたも他人の足、踏んでませんか？」って自覚を強いるのは酷だと思いました。それはその苦痛から逃れられている特権階級がすべきであって、当事者同士に不幸自慢をさせてはいけない。人は踏みつけられている時、自分が踏みつけている人に対して思いやりなど持てない。
ただし、水木は物語開始時点でどちらかというと権力側に近い地位にいるので、あともう少しだけ経験を積んでたらサヨちゃんや村の人のことを思いやれていたかもねとは思う。
