このレビューはネタバレを含みます
全体としては、映画としてのクオリティが薄い。CGや特撮がチープであり、ドラマならまだしも映画でこの水準では低レベルの烙印は避けられないだろう。
内容もシリアスな雰囲気を大げさかつ笑えないギャグ(パニックに陥った早苗(木村多江)が唐突に海上でバタフライを敢行する、引き上げられた鮫から内山(大内田悠平)の生首が転がり出る等)でその都度台無しにしており、特に終盤の菜奈(原田知世)や二階堂(横浜流星)のとある行動は観た者を困惑させること必至である。
キャラクターに関しても一部はリスペクトの欠如とも言うべきぞんざいな扱いを受けている。
特に南(田中哲司)はドラマでは一貫して主人公の翔太(田中圭)を支えていたという役であったにもかかわらず、人違いというなんとも酷い理由で殺害されている。IF展開という事情はあったとしても序盤で雑に退場させられるのは如何なものかと思う。
また、あくまで主観であるが、作中を通じてもう一人のヒロインとして扱われる黒島(西野七瀬)よりゲスト出演の浦辺(門脇麦)の方が演技が上手であるという点において特に不満だった。
