あーやん

僕と彼女とラリーとのあーやんのレビュー・感想・評価

僕と彼女とラリーと(2021年製作の映画)
3.9
ラリーを通してのヒューマンドラマ。
自分のやりたい事を見つけられない主人公が父の死を切っ掛けに、ラリーに触れ、ラリーを知り、少しずつやりたい事を見つけていく過程が丁寧だったと感じます。

『ラリーとは何ぞや?』と言う本質的な部分にも丁寧に触れられていて好感が持てました。
細かいルール云々は、ラリーに興味を持って下さった方々が実際にラリーに触れた時に知ってくださればいいな。そんな人が増えたらいいな。

「ラリーとは行って戻ってくること。」
そのために必要な安全に関わる部分にのみ改造が許されている。ナンバープレートを交付され公道を走ることが出来る唯一のモータースポーツ。

私はラリーが好きなので、ド派手で日本のラリー選手権では有り得ない所(有料道路)を走ったり、ラリーがただ危険なモータースポーツに見えてしまうような演出にされると胸が痛くなります。
この作品には、それがない。
ラリー選手権での走行シーンは、それほど多くはありませんでしたが、スゴくラリーに対して愛を感じました。

ここ2年ほど地元で開催される全日本ラリー・新城大会(新城ラリー)は無観客開催で観戦できず。
昨年、今年と予定していたWRC日本大会(ラリージャパン)は中止。
来年も開催が決定しているので、来年こそは無事に開催し観戦出来るようになってるといいなと、観ていてラリーが恋しくなりました。