このレビューはネタバレを含みます
『戦火のナージャ』
.
2010年公開のロシア映画
.
.
1941年
政治犯として、労働キャンプに
収容されているコトフは
.
ナチス・ドイツ軍の
空襲に紛れて脱走し
罪人隊へ潜り込む
.
.
一方で
幼い頃に引き離された
娘ナージャは
.
父親が生きているコトを知り
コトフを探すために
従軍看護師に志願し
戦場へ向かう
.
.
戦争によって
引き離された父娘が
.
それぞれを想い
必死に生き抜くという話
.
.
.
後から知ったのだが
どうやら、本作は
.
ロシアの巨匠
ニキータ・ミハルコ
.
『大粛清時代』3部作の
2作目だったらしい
.
.
前作『太陽に灼かれて』の続編
のようだが
.
前作を観ていなくても
全く問題なかった
.
.
宣戦布告なしに
突然侵攻してきた
ナチス・ドイツ軍に
.
全く対応が追いついていない
ソ連側は
.
指揮系統も杜撰で
伝達もうまくいかない
.
.
大勢の住民が
避難するシーンでも
.
どこか牧歌的な
雰囲気すら漂うが
.
大橋が爆破されたり
赤十字船が空爆を受けたりと
.
恐怖を感じる間もなく
身の回りにいた人々が
死んでいく中
.
残された人は
やっと現実を直視し始める
という感じ
.
.
ドタバタした雰囲気から
コメディか?と
思わされるが
.
物語が進むにつれて
.
生々しさを感じずに
いられなくなるという
.
不思議な作りになっている
.
.
というのも
.
メディアで流される
戦争というものは
.
映画も含め
必ず編集が施されていて
.
良くも悪くも
外側に向けたダイジェスト版
になっている
.
.
突然始まった戦争に於いて
内側の人々は
.
必ずしも
思想や能力の統制が
取れている訳ではない
.
という意味で
今までにない生々しさを
感じた気がする
.
.
あまり期待してなかっただけに
とんでもない作品を
引き当てた感あり
.
前作「太陽に灼かれて」と
続編「遥かなる勝利へ」も
是非とも観てみたい
.
.
.
.
.
#戦火のナージャ
#ロシア関連映画
#ウクライナ関連映画
#休日映画鑑賞
#歴史好き