秋のコーラ

ノーカントリーの秋のコーラのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
4.5
コーエン兄弟を知るきっかけの作品、初めて劇場で観たけど、やはり面白い!

本作を一言で表すと静の映画だが、これが緻密な脚本で全く飽きない。そして、シガーの登場シーンで大抵誰か殺されるので、意外にも景気の良い暴力映画にも感じた
コーエン兄弟は、監督作品の多くで「人の皮を被った、人智を超えた存在」を登場させるが、本作はそれが映画の中の明確な「悪役」なんだから、否が応でも盛り上がる

シガーとモスの追いかけっこに目を奪われがちだが、本作の主人公はトミー・リー・ジョーンズ。この老保安官の過去語りに始まり、夢語りで終わる。エンドロールトップにトミー・リー・ジョーンズの名前が出てハッとさせられる


ただ、今回再見して、アイコニックなシリアルキラーについて第三者が説明する描写はあまり必要ないのではと感じた。画で語る素晴らしい映画なのに、シガーの作品内キャラクターをまんま説明する下りはガクッと来てしまった。これは『デス・プルーフ』でも感じたな
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