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「ノーカントリー」に投稿された感想・評価

UKITSUMTL

UKITSUMTLの感想・評価

4.4

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり名作でした。

有名ですからね、へんな髪型の殺人鬼がエア・ガンでパーンする映画。
みたいなイメージでしたが、実際見てみたら、物凄く好物な映画でした。
不条理な悪で胃がギリギリするような感覚。

■シガー
・麻薬取引(だったであろう)現場を発見したモスは、大金を見つけて逃げる。
・皆に恐れられる殺し屋・アントンは金の奪還の為そのモスを追いかける。
・引退間近のトム保安官は全容の見えない事件を追いかける。
主にこの3つのパートで進んでいくのですが、とにかく緊迫感が半端じゃ無い。
そしてその緊迫感の原因は他でも無い、アントン・シガーその人。
この映画の代名詞とも言える彼の存在はまさに異常。
その行動は良心のかけらはおろか、感情すら持ち合わせていないように思えます。
理解しがたいものは恐ろしい。
アントンの存在はまさにその言葉通りのものです。
彼の独自の行動規範は彼にしかわかりませんし、もはや何が目的なのかすら危うい。
ハビエル・バルデムの演技は凄すぎて震える。
純然たる悪。その言葉に尽きます。

■モス
頭の回転が早く、行動力もある彼。
大金を迷うことなく持ち帰ったり、銃を盗んだりと抜け目無い人物ですが、
砂漠で水を求めていた人物に水を持っていくという一面も。
機転を利かせて危機を切り抜ける彼の姿に「もしかしたら彼なら......」
という気持ちになるのですが、暗転の後、その期待は無残に砕かれる結果に。

■トム
引退を決めたトムにとって、今回の事件は決定打というかトドメとなるものだったのかもしれません。
長年保安官を続けてきた彼の正義の炎は、増殖し凶悪化する悪意の前に弱まってしまっていたのでしょう。
「自分なら変えられるなんて、思い上がりだ」
という叔父の言葉は、きっと彼が一番わかっていたことだと思います。

■その他気になったこと
・ウディ・ハレルソンは何しに出てきたんだよ...。
・シガーはエア・ガンが凶器で有名ですが、途中からサプレッサー付きのショットガンにシフトしてますね。
・ラストのシャツを売ってくれというシーンは、途中にも登場しますが、なにかの対比なんでしょうか。
それよりもシガーにシャツを売ってくれと言われて人助けだと少年がシャツを渡すシーンは、
陰鬱な中に配された希望を意味するのか、それともわずかに残る純粋な良心が金によってまた汚されたという意味なのか、
なんとも言えない感じでモヤモヤする。

人は選びそうですが、人生で観ておかないと損する映画の一本ではないかと思います。
そしてますますハビエル・バルデムのファンになりました。
Shizka

Shizkaの感想・評価

2.4
ハビエルの怖さはすごいけどタイトルと逃亡劇と最後の独白がつながらない。

逃亡劇が終わったら終わりじゃないのか? 最後のよくわからないくだりいるのか?

途中までは良かったのに、最後で台無しにした感じ。訴えたいテーマはそこにあるのかもしれないが、とってつけただけに見える。
りぃ

りぃの感想・評価

3.0
昔にすすめられてまた別の人からも最近すすめられた。
狩りvs狩りってかんじの頭脳戦は面白い。理解出来ないことは全て恐怖の材料になる。
EILEEN

EILEENの感想・評価

4.5
淡々と絶妙な武器で人殺しをする感じ。コーエン兄弟大好き!主人公天才
もんた

もんたの感想・評価

3.8
緊張のあまり胃がキリキリする。命を粗末にしてはいけません。スーパードライ。

このレビューはネタバレを含みます

初めてのコーエン兄弟の作品。サスペンスっぽいけど何かそれとは違うコミカルな雰囲気(「鮮血の美学」っぽい?)もした不思議な作品。バイオレンスアクションの要素が軸だが、エンディングは非常に意外。

ハビエル・バルデム演じるシガーが象徴するものは、人間の善悪や通念的な損得感情を超越した、いわば「死神」のような存在。だから彼は金にも社会的地位にも一切興味を持たない。ただ目の前の人間に死を与えることのみが彼の行動規範となっている。
その不条理さ。「たまたま」彼に話しかけたり話しかけられただけで。「たまたま」そこに居合わせていたがために…「たまたま」大金を手にしたがために…夫がシガーと取り引きしていたために…
自身の裁量ではどうにもならないところから降りかかってくる暴力、運命の不条理。偶然の不条理。これが現実であり、残念ながら並の人間には理解の余地はなく、無力で、コントロールすることは不可能である。「変えられるのは思い上がり」
人はその世界の中で世界とともに生きていかなければならないのかもしれない。

シガー強すぎ、どうしようもないあれは笑笑
親子丼

親子丼の感想・評価

4.0
久々のコーエン兄弟

雪の真っ白に赤い血が映えた『ファーゴ』とは対照的に、この作品はだだっ広い砂漠が舞台。
常人の思考回路を持たない大量殺人鬼っていう部分では両方同じだけど、こっちのシガーの方が個人的には怖かった、、武器も見たことないやつだし、、

見所は追手シガーと逃亡者モスの闘い!!音楽もセリフもほとんどない中でじわじわ近づいてくるシガー、怖すぎ。色々策を練るモスかっこいい。

色々頭使わないと読み解けないけどスリラー要素だけでも楽しめると思う。
先輩のオススメもありU-NEXTで鑑賞。
ジャンルすら知らずに見たのでどう転んでいくかドキドキしながら見れました。
普段自分からはほとんど見ないタイプの、深みのあるサスペンス(?)でした。
鑑賞後に解説を色々読むと発見が多く楽しかったです。
主役がトミリージョーンズなのもあって、最後には缶コーヒーを飲みたくなりました。
後から思い返すと描写が細かく、片手間にソシャゲの周回しながら見ていたのを割と後悔しました。
それにしても邦題はもうちょいどうにかならなかったものか…(難しいのは分かりますが)

余談ですが、圧倒的な存在感を放つハビエル・バルデム、どこかで見覚えが…と思ったら昨年のパイレーツ・オブ・カリビアンの最新作で敵役のサラザールやってた人でした。
恐らく当時この映画観てた人にとっては逆になるのでしょう。
奇遇にも前作でヒロインやってたペネロペ・クルスと結婚してるんですね(きっかけは他の共演作品のようですが)。
Palpatine

Palpatineの感想・評価

4.4
ハビエルバルデムの武器がかっこいい
ラストシーンの一言がいまひとつ良く分からなかったけれどいい味だしている
またじっくり観たい映画
あきら

あきらの感想・評価

3.8
さすがコーエン兄弟。
ハビエル・バルデムが終始不気味でいい不条理さを出してる。あのくらいやらないと、正常な人間が「理解できない」て思考に至らない。素晴らしい。

ただ邦題、「NO COUNTRY」で止めちゃダメだろ…
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