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ノーカントリーのsatoのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
3.8
200万ドルを巡る男達の逃走・追走劇を緊迫感を醸し出しながら描いた作品だった。
まず、なんといっても独自のルールで行動して会話が成立しない時もある殺し屋シガーが見ていて不気味だった。持ち運びが容易で殺害・侵入の際も比較的無音で済ませられるボンベを頻繁に使用していたみたいに、確実に殺せるよう周到に計画していた所がほんとに末恐ろしい。その他にも局面ごとに騒ぎを起こさず解決できる能力があるのは確かで、難解で分かりづらいこの映画の大きな求心力として存在していたと思う。
事あるごとに起こる銃撃戦もミラー越しやドア越しで直接対面せず、相手の姿が見えないように写しているのが流石だった。その上、急に襲ってくる時もあったから、観てるこっちも気が抜けないようにしていたのもよかったと思う。
理解できない犯罪に対して苦悩するトミー・リー・ジョーンズも、あのCMとはまた違った雰囲気があってよかった。
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