またまたパーフェクトな映画に出会ってしまった...。まず間違いなく面白いし全体としてずっと緊張感走ってるのに緊迫してないシーンにもゆっくりちゃんと時間をかける対比とオンオフのキレの良さがたまらんぞ。全てを映さず観客に思考する空白を残してくれる映画本当好きだし「そこ撮らないんかい！」ってとこをチョイスしてくるとこも上手い。って思ってたらこれコーエン兄弟の作品だったのね...全てが納得です天才。
音楽がほぼないことと画に情報が詰め込まれすぎてないとこも脳の処理速度にぴったり合ってた感覚。車とかフレーム内の物体の配置美の極みじゃない？乾いた大地のバックに山が連なってるっていうロケーションがまず美しいのもあるけど。それを活かした引きのショットがどれも最高でスクショして定期的に眺めたいくらい。
でも、今後「ノーカントリー」ていうワードを聞いてまず何が浮かぶかって言われてたら景色でも脚本の完璧さでもなくてアレじゃん？無表情酸素ボンベおかっぱ理不尽サイコパスじゃん？夢に出てきそう。怖すぎ。解説サイトにもあったけどあのビジュでネタになってなくてちゃんとただ単に怖くてヤバイ奴になれてるの俳優の演技凄すぎるよ....。地味に人間味あったり無造作にひたすら殺してるだけに見えてコイントスしてきたり意外と色々考えてるんじゃねこいつってなるのも気味悪い。
観賞後だとno country for old menてタイトルも哀愁漂いまくりでとても良い。世に置いてかれても理不尽ばっかりでもあなたが今まで最前線にいたってだけで人生まだ希望あるよがんばってベルさん(誰)。
キャストみなさん貫禄の塊って雰囲気だったので今ハリウッドのティーン系の映画見たら全部チープに感じてしまいそう🙃
