乙女度100の者達が上映時刻前に
ひとり、またひとりと席に着く。
案の定、全身を黒く固めた紳士淑女は多い。
然し(街を歩いていてすれ違ったとき、果たして彼ら彼女らが同じ乙女度100を叩き出した方だと気がつけるだろうか?)と思うような姿も。
面白い、既に面白い。同じ劇場内に居られる方々を観察するところからこの映画は始まっている。そんな気がした。彼らは何を壊したくて、何に飢えているのか、どんな夜をお過ごしになるのか。
視聴後
感想を書くためにスマホを手に取りたいのに、震えて手が動かなかった。なんて書くべきかがわからない。この映画の前ではどんなに言葉を尽くしても大きな価値にはならないのではないか、最後のエンドロールでトドメの一撃を打たれる。
それでも、もしこの映画を観て思い浮かぶ人がいるなら一刻も早く、手でも繋いで観に行け。
そして矛盾ではあるが、見終えた時、きっと語り合うことになるであろうから。