Koko

真夜中乙女戦争のKokoのネタバレレビュー・内容・結末

真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

自分も大学生だからか色々考え過ぎてレビュー書き過ぎた

なんかjokerみたい
恵まれず劣等感まみれで、理想と現実が乖離して精神に異常をきたした人たちが妬ましいものを壊していく、みたいな 後半に行くにつれ不気味で現実離れしたシーンが増えてくのは主人公がどんどん精神がおかしくなって鬱々したものがエスカレートしていく様子なのかなって

映画の中でキーパーソンである黒服は主人公の中の概念のように感じた。
黒服は自分の中にある「黒い部分」や「破壊衝動」で、始めはただキャンパスにいるそれを目で追うだけだったのが、いざ犯行現場を目の前にした時とっさに「黒い部分」を庇い選んだ自分がいた。(黒服が概念だと思ったのは、堂々と車盗んで燃やしたりその他悪戯を特別隠れる事なく実行してたのに捕まらなかったから あと常連の言動や東京の爆破シーンが非現実過ぎたから)主人公が初めの方で言った「みんなに愛されたかった訳ではなく誰か一人に〜」みたいな箇所は、金もインターネットでの権力も持って不自由ないはずの黒服が皆んなで映画を観たがった所に表れてるのかなと

黒服と過ごしたシーンが主人公の妄想や幻覚だとすると本当の現実は主人公と女の子がベッドで「もしも」を語り合った時に映った皆んながマスクしてる方だったはず、そこで黒服と出会うのが非現実、女の子と出会うのが現実 そうであってくれ
主人公が「もし取り返しがつかなくなる前にちゃんと考えてれば〜」的なことを言った後、女の子が「ちゃんと考えたって世界は優しくない」的な(記憶が曖昧)ことを言ってるのも印象深くて、女の子はいつでも現実を見てたし現実で生きてたんだろうなって思った

何もかも壊して終わらせようと決意した後に(1番にはなれなかったけど)ひとりの女の子を好きになった経験も、その女の子が自分とは真逆で“努力”に価値を見出している人であったのも皮肉。でも実際は女の子は主人公に「生きてるだけで良い」なんて言葉をかける。主人公にとって“努力”に価値を見出す女の子の世界が理想なんだけど、その女の子だってマッチングアプリも使うし身体の関係も持つし彼氏いるのに好きとか言ってくるような矛盾だらけな人で、でもそれでも大好きで。そこでやっと主人公が思い描いてた理想が現実には無いことを自覚して、現実と向き合った結果黒服を始末したのかなあ。まあそれに気付いた時にはもう手遅れなんだけど

だから黒服は主人公自身が自分の手で黒服を始末する事を望んでいたんだろうし、主人公もそれを理解してたんだろうなって
Koko

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