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アンホーリー 忌まわしき聖地のSSDDのレビュー・感想・評価

3.3
■概要
ゴシップに単発でネタを売って生計を立てる落ち目のジャーナリストの中年男性が、ネタ欲しさに訪れた街で奇妙な人形を見つける。普段縁起物として使われる人形は鎖に巻かれて過去の年代が表記されたプレートを下げていた。男は人形を破壊して写真を撮ることにする…その日を境に町には奇跡が訪れ始める…。

■感想(ネタバレなし)
ウォーキングデッドのニーガンの役が印象的なジェフリー・ディーン・モーガンが主演でルシールをカメラに持ち替えて奔走する本作。
これといって目新しいホラーではないもののキャストの演技力と人々の純粋さの描き方や、単純な打算的な計算で進行する内容は悪くはない。
ヒロインの方も、奇跡の代弁者になる少女も初めて観る方々だが、すごくお綺麗で演技も上手いので一定のクオリティ担保は保証されている安心のSONY製だなと思いました。
ただ、絶望的にホラー部分の要素がチープ。怖がらせるのは音だけでなんかありきたりかつ攻撃手法もなんだかなぁという感じ。
なんというかデモンズソウルとかダークソウルというゲームに出てくる中ボスなのかな程度の感じで、おどろおどろしさよりも何故か無駄に機敏でガッカリしてしまいました。
色々と勿体ない作品ですが、悪くはなかったです。
あ、ニーガンはルシールで頭かち割ったりはしませんでした。





■感想(ネタバレあり)
冒頭の過去シーンから始まるため奇跡が何によってもたらされているのかすぐに分かる。
序盤で掴みとして持ってきたのか、謎解き要素として作るには自信がなかったのかわからないが、序盤を後半に持ってくるだけで印象は大きく変わったはず。
最近観たホラーと同じでアンテベラムを観た、最近では構成の入れ替えを進言してあげたいところ。

神の周りには穢れが付き物とコンスタンティンばりに肺炎患いながらタバコ吸う牧師がいたり、聖地化したら儲かるやんと過去のこの地で起きたことを隠す司教、初めは奇跡を否定派だった司祭がしっかり主人公側に回ってたりといいポイントは沢山あった。

ただ肝心のラスボスが具現化したときに韓国ゾンビのポキポキダンス、無駄な瞬間移動、物理攻撃できるんだかできないんだかわけわからん攻撃…おどろおどろしさは動きで表現しかしない、全部がありものから合わさったしょーもないキメラで怖さがなかった。
この映画の肝なんだからもう少し練って欲しかったなぁと思います。

ラスボスをもっとじわじわと怖さを作り上げて最後だけ実体化して、過去の謎を終盤に持ってきたらきっともっとは高い評価だったなぁと思う作品でした。
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