時代劇って、こんなにも面白かったのか!
松本幸四郎さん演じる長谷川平蔵。
市川染五郎さん演じる「本所の銕」の時代を経て、“鬼平”になったのだ…という説得力は随一。
人間くさく愛すべき人物で、池波正太郎の描く“原作の鬼平”を正に体現しているように思います。
熱く鋭い殺陣は、一手一手意味のある、内面すら映し出されるような太刀筋。
観ているこちらも熱くなります。
幸四郎さんを筆頭に、名優、職人たちが集結した真っ直ぐな作品。
けれど堅苦しくなく、説教臭くもない、人間ドラマがスッキリと心に沁み渡ります。
祖父が夢中になっていた時代劇、それを横目で観ていた幼少期。
幼さゆえ少し遠く感じていた時代劇を、
今、“極上のエンターテイメント”として体感できる幸せを感じました。
令和に続く新たな鬼平。
何度でも劇場で味わいたくなりましたし、新作が楽しみ。
未来は、明るい。