keikei

I ~人に生まれて~/人として生まれるのkeikeiのレビュー・感想・評価

3.5
今年観た映画の中でおそらく1番苛ついた映画になると思う。
出てくる人みんな腹ただしい。
あれはあまりにも残酷だ。
親のすることは全て的外れ。
こんな重大なことを、一切知らないうちに他人に勝手に決められ、心のサポートも全く得られなくては当たり前に精神崩壊してしまう。
あの医者は自分の研究発表と功績にばかりとらわれているけれど、成果を発表するだけでなく、今回のことで多くの課題が見えたことをきちんと報告すべきだ。
本当に染色体の結果に基づいて体を合わすべきなのか
未成年であっで本人の意思は尊重すべきではないのか
生涯にわたる術後の心身のサポートの重要性 などなど。
多分、彼はそんなことには一切目を向けないだろうけれど。
シーナン→シーランが
「先生は私の人生を壊したから、わたしは先生の作品であるわたしを壊す」と言い放った。
それを聞いて彼はなにを感じただろう。
人としての感情を持ち合わせていないような医者だった。

この映画の設定は携帯のメールの画面によると2008年だと、どなたかが明かしていたので、それから長い年月が経ち医学や社会情勢も変わっている中で、もっと当事者に寄り添った方法がとられていることを期待する。
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