中島晋作

都会の女の中島晋作のレビュー・感想・評価

都会の女(1930年製作の映画)
4.9
シカゴ、メアリー・ダンカンの住むアパート。窓の外から看板のネオンサインが明滅しているのが見え、手前を列車が走っている。看板の灯りが、通り過ぎる列車の灯りとともに、この室内を一瞬だけ照らす。窓辺にある植木鉢、潤いを失った植物に水をやる。荒みきった心。都市に生きることのすべてがこのシークエンスに集約されている。
中島晋作

中島晋作