ドアラ

コーダ あいのうたのドアラのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.3
たまらん。1月にしてもう2022年のトップになるかもしれん作品。

LiLiCoの映画紹介コーナーでみて気にはなっていたが、本当に家族愛の素晴らしい映画だった。
こういうのバッドエンドじゃないと意外と泣けない自分だが、これだけ綺麗に泣けた映画はないかも。

なんかね、とても引き込まれた。全然時間を意識しなかったし、ずっと物語に入り込めた。
最初の大海原の景色一本で始まり漁船までのカットはすごく好み。

まず、家族1人1人で捉え方は違うけど皆に愛を感じる。お父さんは頑固でパッパラパー見えて組合のシーンとかラスト娘を送り出すシーンとかに漢気を感じるカッコ良い父だし、お母さんはただの変態にしか見えなかったけど小さな娘の想いに心を寄せて、組合への取材の時とか娘にドレスをプレゼントしてあげるあたりさすが母だなというところを感じた。兄は娘の自由な心を1番応援してあげていたなぁ、失せろって訳は驚いたけどその真意は「お前はこんなところにいてはダメだ、みんなお前を頼っちゃうし自分も家族も誰の成長にもならない、だから出てった方がいいよ」っていう感じに見えた。
総ずると素晴らしい

言わずもがな、聾唖者の視点から描いた無音のシーンは圧巻。よく制作陣はあれで行く決断が出来たと思う。失敗したらなんだあれ、ってなるしむっちゃこわいはず。あと、最後の手話で何か家族にメッセージを送ったシーン、どう言う意味の手話だったんだろう。めっちゃ気になるけど、あそこをあえて?訳とか入れなかったのもすごく素敵だった。

でも個人的に1番好きなシーンは、娘のコンサートのシーンで、自分の娘が目立たない役をやってる時、ボタン外れたとか言って明らかにつまんなそうにしてるお父さん。感動の中にもクスッ微笑んでしまった笑
ドアラ

ドアラ