歌が大好きなのでこの手の作品はたまらない！
聾唖の父、母、兄を持つ健常者のルビー。父と兄の手伝いで毎朝漁に出てから高校に通う。魚臭いし聾唖の家族だと学校で笑われている。新学期、歌が好きだという簡単な理由で入った合唱クラブで顧問のV先生と出会い、ルビーの歌声に魅了された先生は彼女を都会の音大の受験を薦めるのだった。しかし、家業を始めようとしていた家族にとって、ルビーは大事な通訳。ましてや耳の聴こえない家族はルビーの歌の実力を知る由もなく、母親は大反対するのだった。やりたい事を貫くのか、家族のために諦めるのか、ルビーや家族の葛藤を描き、家族の深い絆は涙なしでは観られません。ルビーを演じるエミリア・ジョーンズの歌声が綺麗過ぎて漁をしながら軽快に歌う冒頭のシーンは興奮。まるでミュージカルが始まったのかと思う程だった。初めて合唱クラブに参加した時に恥ずかしくて歌えなかったルビーが一人になって思い切り歌うシーンも鳥肌。耳が聴こえないのに、娘の喉の振動を感じる事でわかろうとする父。たまらないシーンだった。バラードが多めな劇中歌の中でザ・クラッシュが突然流れたのも最高だった。
手話だからこその、下ネタ連発の両親や、セックスに興味津々の親友がクスクス笑わせてくれるシーンも多く、あぁ家族って最高！音楽って最高！ってなる作品でした。恋愛要素もミックスされて大好きな作品になりました。タイトルのCODAは楽譜に使われる曲の終わりを表す記号だと思っていたが、Children of Deaf Adults（耳の聴こえない親に育てられた子ども）という意味もあるとのこと。でも、曲の終わり、つまり新たな章の始まりと受け取りたい。
