『鑑賞者は主人公の才能に気づいてるけど、なかなか世間には認められず、ラストでやっと認められることでカタルシス!』っていう脚本はよくあるけど、
この作品では割とすぐに先生に認められるから、むずかゆい時間が少なくて良い。
問題は、家族に認められること。お父さんの視点で描かれる発表会のシーンは、『耳が聞こえないことで娘の才能が分からないもどかしさ』と『お客さんの反応を見て娘の才能を確信する』2段階で編成されており、そっから父娘の2人のシーンへ繋げるのは素晴らしい。
実際に聴覚障害のある俳優が演じており、彼らの演技力の高さにも驚いた。お母さん役は過去にアカデミー賞もとってるとは。
『Children of Deaf Adults』、でコーダ。
音楽記号のコーダは『結び』。
ラストシーンの手話に繋がる仕掛け。