こんなにも映画館内がすすり泣く声で溢れていたのは初めてだった。
聾唖者。生まれてこの方聞いたことのない単語で、恐らくこの映画を見ていなければ知ることも無かったようにも思える。
耳が聞こえないロッシ一家は健常者ばかりの世界では異質な存在でありながら、翻って家族というコミュニティの中では4人の中でただ1人の健常者であるルビーは少し異質な存在になってしまう。常人には分かることも出来ない大変な環境の中で戦い生きてきたルビーは誰よりも大人に見えた。
そして、何よりも歌声が素晴らしかったなぁ。V先生という理解者がいたのもルビーにとっては本当によかった。先生はいいキャラしてたなー。
お父さんが星空の下、ルビーの歌声を喉の振動を通して初めて感じ取るシーンが何よりも素晴らしかった。耳の聞こえない人に歌を聴かせるということに対してあんな表現があるのかと。いやー感心させられました。終わり方も最高の一言に尽きる。本当に良すぎました。もっと早く見ればよかったー。
