家族の絆と温かさに胸を打たれるが、ただの感動モノじゃない。現実を鋭く切り取ってる部分もあり考えさせらた。
これまで家族の通訳者だったルビーが、歌をきっかけに新しい世界に踏み出していく。少しずつ殻を破り、自分の足で歩き始めるルビーの姿にじーん...
さらに、自分の世界を家族にも伝ようとして、家族もルビーの世界を知ろうとする。お互いを大切に思うからこそ、ぶつかりながらも歩み寄る、この温かさがほんと泣ける〜
「ルビーがいない頃の方が平和だった」という兄のセリフがあって、ここがひっかかった。健常者のルビーがいて助かることはあるが、やっぱり同質な人たちの方が、簡単に分かり合えるから楽なのかなと。
こんな風に家族でさえ、実はお互いの世界をちゃんと知らなかったりして、他人ならばなおさらなんじゃないかと。多様性を抱える現代社会だからこそ、属性が違う人でも理解しようと歩み寄る大切さ。そしてそれによって世界がより豊かに広がるよね、ということを温かく伝えてくれる作品。