コーダ あいのうたのけいすぃーのレビュー・感想・評価

少女の葛藤と家族との愛が上手く描かれていた。
両親と兄、それぞれがルビーとぶつかり、打ち解けていく様が良い。特に父が娘に対して歩み寄る様子と、彼女の才能を信じるも、全ては理解しきれない悲哀が感じられた。
生まれた環境によりヤングケアラーとして育ってきた少女が、外に向かって行く前向きな物語。
しかし、描写されているほどのハッピーエンドなのかは疑問が残る。家族の向かう先にはまだまだ課題は山積みのはずだ。
障がい者が社会、特に田舎において不自由なく暮らす難しさを知る作品でもあった。