終始手話での会話が多いためか、BGMが基本的にない。
先生に気持ちを伝える際に彼女が用いた手法が会話ではなく手話というのがいかに生活にしみ込んだコミュニケーションかを教えてくれる。
先生の熱心な指導やボーイフレンドとの関わりで、"歌うことが好き"とハッキリ言えるようになるけど、歌とは無縁な家族とのすれ違いがきつい。ただ発表会でのパパ視点?の無音の会場での演出はなかなか辛いものがあるし、そのあととったパパの「俺の前で歌ってくれ」といった際にとった行動もまたくるものがある。
分かり合えないと思いがちな世界も、お互い理解しあおうという姿勢を持つってのは大事だよ。
ただ、設定上仕方ないけど、ヤングケアラーのしんどさというか"聞こえないから"という家族の身勝手さがかなり見ててしんどかった。唯一耳が聞こえる妹への「お前が産まれるまでは幸せだった」って言葉は、いくらあの場面でも言っていいことじゃないなあって。あとは少し!パパが!お下品すぎ!!!