乙骨憂太=緒方恵美さんと言うキャラクター解釈が面白い。
特徴的で少し甲高い声に乙骨の性格だから虐められる理由が何となくわかる。
一方シリアスな声が似合うのが緒方さんなのでギャグパートはあまりハマっていなかった。
演出のせいもあるけど乙骨の五条へのツッコミは基本的に滑ってた。
格好良い場面は低い声でビシッと決められるので「純愛だよ」は完璧に決まっていた。
映画としては序盤・中盤がかったるすぎ!
里香との関係が結構背景化されて、あくまで同級3人と絆を深めることがメインになっているので、全体的に危機感とか焦燥感に欠ける。
シンプルな青春バトルアクションに絞られてしまったのが勿体無い上に、3人との交流にも注目させられる何かがないと来てる。
序盤の音楽使いもミスマッチ
MAPPAさんは進撃のときと言い歌詞入りの格好良い楽曲を使いたがるけど場面に合っていないことが多い。
あくまで漫画を忠実に再現しているだけであって「映像化する意味」を聞かれると謎な所。
だったのだが、終盤の「百鬼夜行」は文句なしに素晴らしい。
「ザ・レイド」×MAPPA作画
絵がとにかく格好良く決まる。
原作では大きなターニングポイントでありながら重大さの掴めなかった事件ですが、映像化にあたって大事件にできている。
乙骨×緒方さんをクライマックス部分で完璧に合致させるだけの演出と音楽と作画、そしてそこまで積み上げたストーリーの重みが最低限はあるので素直に盛り上がれる。
純粋なエンタメとしては十分な供給であるものの、純粋なラブロマンスとしては一押し足りないのが勿体ない。
「愛ほど歪んだ呪いはない」とはよく言えどもその辺のツイストは全部台詞で説明されちゃうし伏線の張り方も雑なのでいまいちピンと来ない。
ゆえに、乙骨の「他者への愛情」の身勝手さが夏油との戦いでの推進力になっていないあたりが気になる所。
呪術の主要キャラがほぼ全員活躍するので、原作には無かった要素盛りが沢山
原作の小ネタもアニメ化に当たって回収してるのでそういう意味でクライマックス部の意義は凄く強い!
ミゲルの立ち位置が掴めたのもあわせて功績は大きい。
教室で乙骨と会話してるマキさんの目元の作画が細かすぎて、「愛されてるな〜」と思った。付いて行くならああいう先輩がいい。